ちいさい秋みつけた
9月8日は、中秋の名月でした。夜の10時頃 哲学の道に出て、三脚にカメラをセットし、250ミリのレンズで撮った月の写真です。撮って思ったのですが、これではちっとも風情がありませんね。お月見は、旧暦の8月15日から16日の月をいうそうで、それで「十五夜のお月さま」なんですね。古くからススキやおだんご、里芋などを飾って楽しんだようです。
さて、久しぶりに大豊神社に行ってきました。ここは、年中季節の花が楽しめます。ミズヒキ・キンミズヒキ・ムクゲ・ヤブラン・ハクチョウソウ・シュウメイギク・ゲンノショウコ・シロネなどの花とジュズダマ・ムラサキシキブ・サンショウなどの果実が目につきました。社務所の中からはスズムシの声が聞こえてきます。また「秋の七草」の花も咲き始めていました。写真は、萩ですが、ほかにオミナエシ・ススキ・キキョウ(花は終了)などがありました。
「秋の七草」は、万葉集の「秋の野に、咲きたる花を、指(および)折り、かき数ふれば、七種(ななくさ)の花。萩(はぎ)の花、尾花(をばな) 葛花(くずはな) なでしこの花。姫部志(をみなえし)また藤袴(ふじはかま)、朝貌(あさがお)の花」というのが有名です。この中の尾花はススキのことで、朝貌は、ムクゲ、ヒルガオ、アサガオ、キキョウなどが考えられるそうですが、キキョウ説が有力です。よそのホームページに「覚え方」が載っていました。何種類かあるのですが、私が気に入ったのは、「おすきなふくは」です。これならうまく覚えられそうです。
大豊神社には、七草のハギじゃないハギもありました。ヌスビトハギです。ほとんど雑草ですが、同じマメ科の仲間です。写真ではもう果実になりかけているのもありますね。サングラスとか女性の下着に似ていると言われています。漢字で書くと盗人萩です。盗人がつま先立ちの忍び足で歩いた足跡に果実が似ているというのが由来の一つです。実際は、盗むどころか、通行人のズボンなどに、果実をくっつけて運ばせる「ひっつき虫」です。気づかないうちにくっつけるところは、一目を盗む泥棒のようですけどね。
もう一つのハギは、アレチヌスビトハギです。北米原産の帰化植物で、関東以西に多いようです。京都では、どこでも目につきます。花はかわいらしいピンクに目のような模様が。これも「ひっつき虫」ですが、果実の節は4~6節あります。哲学の道沿いでは、つぼみが成長中。あと少しで咲くでしょう。