5月の哲学の道
前回は、桜の開花中盤まで報告し、そのあとが続きませんでした。すみません。
さて、哲学の道は、新緑もすでに色濃くなって、最近は日中30度前後の暑さとなっています。
哲学の道沿いでは、今シャリンバイの花がきれいです。車輪梅は、字のごとく梅のような花が咲き、枝や葉が車輪のように輪生状に出ることから名付けられています。日本では、本州の宮城県から南、四国、九州、沖縄、小笠原など海岸の近くに自生しています。哲学の道の木は、もちろん植えられたものです。樹皮は大島紬(つむぎ)を染める染料の材料として有名です。クロマルハナバチと思われる働きバチが、せっせと花粉を集め、後ろ脚におだんご状にくっつけていました。
5月初めから、キキョウソウの花が咲きだしました。北アメリカ原産の花で、明治時代中期に日本に入ってきたそうです。英名はCommon venus’ looking-glass 「ビーナスの鏡」というきれいな名前をもらっています。日本名は、花の形が桔梗(ききょう)に似ているから。キキョウ科の花でもあるのですが。哲学の道では、今どこでも見ることができます。いわゆる雑草なのですが、そのかわいらしさから、抜かれないで残っています。(右側の「イル」は京都一周トレイルの標識柱です)
哲学の道から、大文字山の火床が見えます。250倍のレンズで撮ってみました。ファインダーを覗くと、歩いている人が見えます。大の字の下側に黄色くなった部分がありますが、コジイ・スダジイの花(雄花)が満開だからです。いわゆる「椎の実(しいのみ)」です。秋に、この実を煎って食べるとおいしいですね。大文字山周辺の東山一帯は、今まっ黄色に染まっています。