安楽寺 かぼちゃ供養
住連山安楽寺(じゅうれんざんあんらくじ)は、哲学の道「法然院橋」から東へ5分。法然院の南側です。
7月25日は、毎年 「中風まじない鹿ケ谷かぼちゃ供養」が行われます。今年もお参りしてきました。このお寺は、鎌倉時代のはじめ浄土宗元祖法然上人の弟子の住連(じゅうれん)上人と安楽(あんらく)上人が、現在地より東1キロメートルのあたりに「鹿ケ谷草庵」(ししがたにそうあん)を結んだことに始まります。
いただいたパンフには、そう書いてあります。「東へ1キロ」ということは、大文字山の山中です。三井寺(みいでら)の別院であり大文字山に壮大な寺院を数多く作っていた如意寺(にょいじ)の東端、鹿ケ谷門や楼門があったあたりでしょうか。また平安時代「鹿ケ谷の変」の舞台 俊寛僧都(しゅんかんそうず)の山荘もこのあたりです。
「鹿ケ谷かぼちゃ」は写真のように中央がくびれた、ひょうたん型のかぼちゃです。寛政年間のはじめ(1790年頃)京都の粟田(あわた)に住んでいた玉屋藤四郎が青森へ旅行した際に、かぼちゃの種を持ち帰り、鹿ケ谷の庄米兵衛に与え当地で栽培したところ、突然変異してひょうたん型になったといわれています。「かぼちゃ供養」は、このかぼちゃを食べれば「中風」にならないという夢のお告げにより、安楽寺の住職が始めた220年続く伝統行事です。
この日は、特別に開門されており、参拝のお接待として「鹿ケ谷かぼちゃ」がいただけます。さっそくいただくことにしましょう。このかぼちゃは、身がしっとりとしていて味は淡泊です。おいしいです。量的にも食べ応えがあります。
本堂では、「安楽寺縁起絵」「剃髪図」などの掛け軸が虫干しを兼ねて公開されています。安楽寺は、「建永の法難」のきっかけになったお寺です。詳しくは、安楽寺のホームページなどを見てください。